簿記3級の資格取得を目指して勉強している方。
試験本番でも重要なウエイトをしめている勘定科目の中の一つが【減価償却費】そして【減価償却累計額】ではないでしょうか?
YouTubeでも解説している動画がいつくもあると思います。
しかし詳しく解説してある動画だと、結構長くて時間がかかってしまうため、飽きてしまう。
そんな方のために、簡単に短くわかりやすく解説していきたいと思います。
この記事の利用にし方
- 通勤時間などの隙間時間を利用した簿記の復習
- 本番前に短時間で確認する
この記事に出てくる用語
◆【簿価】
簿記上での価値のこと。※実際の世間の値段とは違う場合もあり。
◆【固定資産】
会社で保有している設備とか車、パソコンなどの備品のこと
【減価償却費】とは
減価償却費とは固定資産の劣化を簿記上で計上する【費用】のことです。
って言ってもピンとこないと思うので解説します。
【固有資産】とは、会社などで持っている”建物”などの不動産とか、営業で使っている”車”とか、社内で使っているパソコンとか机、ラックなどの備品のことです。
これら【固定資産】って年月が経つと年々劣化していきます。
すると、当然その【固定資産】の価値って下がるはずです。
たとえば、オフィスにあるパソコンを10万円で買ったとします。
1年後にそのパソコンは10万円の価値があるか?
と言われたら、『NO』なのは誰でも知っている事実です。
中古パソコンショップで、1年前のモデルが、発売当時の値段で売っていたら誰も買いませんよね。
つまり、会計上=帳簿でも、きちんと【固定資産】の劣化を表現しないといけないんです。
そこで【固定資産】の劣化した分=【費用】として計上する
ということです。
その際に使う勘定科目が【減価償却費】です。
【減価償却費】は費用です。
でも、そうかんがえるとパソコンなど【固定資産】は買った瞬間からすでに劣化が始まっていますよね。
だから本来は、減価償却費は毎日計上しないといけないんです。
でも、それだと大変なので、決算日とか【固定資産】を転売したときとかにまとめてやります。
【減価償却累計額】とは
無事、決算日に減価償却することで、【固定資産】の劣化などで下がった価値を【費用】計上できました。
それと同時に、実際に持っている【固定資産】自体の”簿価”も下げなくてはいけません。
じゃないと、簿記上の値段が変わらないままになってしまいます。
その【固定資産】の簿価を下げる方法が2種類あります。
- 直接法
- 間接法
直接法とは
直接法は、とても分かりやすいです。
例えば、期首に買った100万円のパソコン
勘定科目(借方) | 金額 | 勘定科目(貸方) | 金額 |
備品 | 1,000,000 | 当座預金 | 1,000,000 |
を、今期の決算日に例えば一年間で劣化した価値が20万だったら、
勘定科目(借方) | 金額 | 勘定科目(貸方) | 金額 |
減価償却費 | 200,000 | 備品 | 200,000 |
と仕訳します。
これで、パソコンを買ったときの簿価が20万円分下がったことになります。
間接法
間接法で使用する勘定科目が【減価償却累計額】です。
同じように100万でかったパソコンを決算日に20万価値が下がったとします。
のときの、備品の簿価が20万円分下がったことになります。
勘定科目(借方) | 金額 | 勘定科目(貸方) | 金額 |
減価償却費 | 200,000 | 備品減価償却累計額 | 200,000 |
と仕訳します。
【減価償却累計額】は固定資産がどれくらい簿価が下がったのかを示している値です。
そして、マイ決算日に段階的に増えていきます。
つまり【備品】引くことの【備品減価償却累計額】で、本来の【備品】の簿価がわかるようになってます。
そして減価償却累計額はB/S科目なので、0クリアされません。
ちなみに、【減価償却累計額】は固定資産の対象の勘定科目が頭につきます。
備品なら【備品減価償却累計額】。車両運搬具なら【車両運搬具減価償却累計額】となります。
【減価償却累計額】は簿記では【マイナスの資産】として扱います。
貸借対照表では【固定資産】のしたで、その固定資産の対象の【減価償却累計額】が”△”がついて表示されてます。借方に表記されます。
だから【マイナスの資産】なんです。